朗読とカレーの夜に浸って

 2021年2月27日

 スミセイセキスイフォーラム 又吉直樹の生きる~朗読とカレーの夜~が、札幌カナモトホールで開催され、行ってきました。本来は昨年開催予定だったのですが、コロナの関係で1年延期になっていました。小説「火花」を読んで以来又吉さんのファンだったので、テレビ画面ではなく実物の又吉さんを見ることができてとても感激でした。

 又吉さんの詩と短編小説の朗読から始まり、ゲストの羽田圭介さんと進行役の向井慧さんと3人のカレー談義、羽田さんの小説の朗読、最後に又吉さんの小説の朗読で終了しました。

 又吉さんの朗読は最初からその世界観に引き込まれるものがありました。彼の家族、とくに母に対する暖かい思いを感じ、哀愁と笑いを交えて表現されていて、会場も暖かい笑いで和やかでした。そして最後はジンときました。

 カレーにまつわる短編小説の朗読もなんだか懐かしいような哀愁感じる世界から始まり、最後は以外な結末でした。

 羽田さんの小説の朗読はスピード感があり、やはり引き込まれるものがありました。

 3人のトークでは又吉さんはとにかくカレーを愛してやまないことを熱弁されていました。また、食は生きることと直結している、ともおっしゃっていました。

 

 最後に又吉さんは怒りに関する短編小説を朗読しました。感じたことは自分も些細な事や理不尽と感じることに怒りを感じることはよくあります。その怒りがたとえ正論からくるものでも、怒りにとらわれてしまうのはいけない、感情に支配されてはいけないのではないか、と感じました。

 又吉さんは、自分自身の中にあるものを大切にしながらも、繊細に他の様々な世界から色々なものを吸収し、創作の源にされているのかな、と感じました。

 今はコロナで大変な時ですが、いつか大通公園のオータムフェスタで美味しいカレーを味わっていただきたい、と思いました。

 

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カレーではないですが